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神奈川県・調布市・豊橋市「受動喫煙防止条例」ポイントのまとめ

国の「受動喫煙防止法」(改正健康増進法)の成立を受けて、各自治体が独自の条例を制定して、受動喫煙防止対策に乗り出すという流れが出てきています。今回は、神奈川県・調布市・豊橋市の「受動喫煙防止条例」のポイントをまとめて解説していきますが、都道府県だけではなく、調布市・豊橋市といった自治体のレベルでも独自の条例を設けて、受動喫煙防止対策をしているという事例もご紹介したいと思います。

神奈川県の「受動喫煙」防止対策~今後さらに厳しくなる可能性がある?!~

もともとあった神奈川県の受動喫煙防止対策は、2018年に成立した「改正健康増進法」を受けて改定されましたが、独自の条例を設けている他の都道府県に比べ、国が定めている「改正健康増進法」の取り決めにより近いものになっています。罰則金も東京都と同様に最高5万円とそれほど多くはありません。2019年7月1日から施行された神奈川県の「受動喫煙防止条例」の改定のポイントを、簡単にならべてみましょう。

・公共的施設では施設入口に、「禁煙」「分煙」の表示に加えて「喫煙区域」「喫煙所」の表示が必要になる
・喫煙場所や喫煙区域への未成年者の立入が禁止される
・学校、病院、児童福祉施設など、未成年を含む多くの人が出入りする公共の施設では、敷地内禁煙で、屋内喫煙室の設置も禁止される
・ただし、雀荘、パチンコ屋などの風営法対象施設や、小規模な飲食店や宿泊施設に関しては、受動喫煙対策が努力義務にとどまる

神奈川県の条例は、基本的に国の基準に準じているようです。2020年4月から、国の「改正健康増進法」が全面的に施行されるため、これを受けて今後条例をさらに改定していくとされています。

調布市の「受動喫煙」防止対策~「調布市路上等喫煙禁止区域」という独自の禁煙区域の制定~

調布市も、国の「改正健康増進法」を受けて、2019年3月26日に「調布市受動喫煙防止条例」を制定しました。この条例は、2019年7月1日に施行されました。具体的な内容の要点は、次のような項目があげられます。

・駅前や、その周辺の路上が「調布市路上等喫煙禁止区域」に指定され、禁煙になる
・もし「調布市路上等喫煙禁止区域」において、喫煙の中止命令に従わなかった場合は、2000円の罰則金が科されるようになる
・市立の公園や広場も禁煙になる(罰則金はなし)
・学校や児童福祉施設などの敷地に隣接する路上が禁煙になる(罰則金はなし)
・加熱式タバコに関しては、罰則金が当面科されない

調布市は、「調布市路上等喫煙禁止区域」などを設け、罰則金を科すなど、独自の工夫をしています。特に「市民の責務」を打ち立てたり、「調布市路上等喫煙禁止区域」のマップの作成などに、受動喫煙による被害を少なくさせようという意気込みが表れているように思います。また、受動喫煙防止対策の意義や方法を啓蒙・啓発するなど、市民と一緒に取り組めるような工夫を行っており、「次代を担う子どもたちをはじめ誰もが健康に暮らせるまち」の実現に向けて、市が努力しているのがわかります。

豊橋市の「受動喫煙」防止対策~競輪場や老人ホームなどの例外を設けて公共施設を禁煙化~

豊橋市の受動喫煙防止対策も、ほとんど国の基準に則ったものです。時期も、2019年7月1日に公共の施設の禁煙、そして2020年4月1日に民間の施設の禁煙の義務化と国の方針と同様に行われます。豊橋市が行う「受動喫煙」防止対策の、具体的な内容としては、おもに未成年の方が使用する施設を禁煙にする、禁煙マークの使用の義務づけ、加熱式タバコを紙タバコと同等に扱うなどの3つの対策があります。ポイントをまとめてみましょう。

・健康への影響を受けやすい未成年を受動喫煙から守るため、「豊橋競輪場」と「豊橋市総合老人ホームつつじ荘」を除く市の施設や、その他未成年がおもに利用する施設を敷地内禁煙とする
・飲食店には「禁煙」のマークを提示しなければならない
・加熱式タバコは紙巻きタバコと同等に扱う

加熱式タバコと紙巻きタバコをどう扱うかどうかという点に関しては、条例によってさまざまな方針がありますが、豊橋市に限らず、独自に条例を設けている地方自治体では同等に扱うとしているところが多いようです。

今後の地方自治体の受動喫煙対策はどのようになるの?

地方自治体の中には、まだ独自に受動喫煙防止対策に関する条例を打ち出していないところが多くあります。しかし、今後は日本全体で禁煙区域が拡大する予定であり、それに合わせて各地方自治体でも、受動喫煙防止対策が進んでいくでしょう。現在のところ、各地方自治体の動きとしては、国が設けている基準の他に、駅前やイベント施設などでの禁煙区域の設定、また禁煙マークの掲示の義務化などで新たに条例を設けているところが多いようです。各自治体が、受動喫煙の健康被害から住民を守ろうという方向に、今後舵を切っていくでしょう。

執筆:株式会社ダリコーポレーション 髙山善光(たかやまぜんこう)

<参考>
・神奈川県「公共的施設における受動喫煙防止条例」
http://www.pref.kanagawa.jp/docs/cz6/cnt/f6955/p23021.html
・調布市「受動喫煙防止条例」
http://www.city.chofu.tokyo.jp/www/contents/1553581945946/index.html
・豊橋市「受動喫煙防止対策」
http://www.city.toyohashi.lg.jp/37948.htm


カテゴリー : 喫煙と法律問題

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