企業の喫煙対策に役立つ様々な情報をご紹介します。

禁煙中にヨガをオススメする理由

タバコの習慣と禁煙中のストレス

タバコを吸い始めた理由はなんですか?
なんとなく?
ストレス発散のため?
では、タバコをやめられない理由はなんですか?
おいしい?
ホッとする?
やめたくても吸いたくなって、つい?

タバコが好きで吸っている人もいれば、本当は好きではないと思う人もいて、健康上の問題で禁煙を考える人もいれば、金銭的な問題でやめたいと思う人もいて、動機は様々だと思います。ストレスが原因で喫煙習慣が始まり、やめようと思っても、今度は禁煙に伴うストレスが耐えられないために、これまで禁煙が成功しなかったという人もいると思います。タバコの存在が原因なのではなく、やめられない気持ちの中に本当の原因が潜んでいることもあり、タバコとストレスの関係は切っても切れないもののようです。

日々感じるストレスの発散方法を見つけることで、禁煙中のストレスも軽減させて禁煙を成功へと近づけていきましょう。

禁煙には色々なやり方があり、禁煙したい人の性格もやめられない原因も違うので、どれが合うかも人それぞれです。
一般的なストレス解消としてヨガをする方も多いですが、ここでは、より禁煙に役立ちそうなアプローチに考慮したヨガをご紹介しますので、ぜひ実践してみてください。

ヨガの呼吸法で禁煙中の体重管理

これまで嗜好品として、あるいはストレス発散の1つとして喫煙してきた人にとっては、禁煙すると今まで口にくわえていたものがなくなるので、とにかく口がさみしく、何か食べたくなる、というのも仕方のないことだと思いますが、欲求のままに任せていると、当然のことながら体重は増えます。
口さみしい場合は、ガムやカロリーの少ない飲料などを利用するのも良いと思います。ただし、この場合は過度に代用品に頼りすぎないことが大切です。タバコがやめられても、今度は、常に何かを食べたり飲んだりする習慣がつき、体重管理が難しくなる可能性もあるからです。

増加しがちな体重の管理のためにも、また気を紛らわすことにも適した、ヨガのリラックス系の呼吸法とちょっとハードな呼吸法をご紹介します。
呼吸は生きている限り、寝ていても起きていても、意識していてもしていなくても、一生涯繰り返されるものです。タバコを吸わない人でも呼吸が浅くなりがちな人が多いため、肺により負担をかけている喫煙者にとっては、なおさら呼吸を意識することはとても大切です。
呼吸法は、これをしたらすぐに痩せますというものではありませんが、基礎代謝レベルの算出に使われる運動量は、呼吸率(※)を元に計算されている為、代謝アップとしても十分に効果が出せる可能性はあります。最初は、深い呼吸をするのが辛い人もいると思いますが、徐々に慣れていきますので無理をしない範囲で続けてみましょう。それぞれの呼吸が終わった後は、自然な呼吸に戻します。
※呼吸率 国立研究開発法人産業技術総合研究所
https://unit.aist.go.jp/riss/crm/exposurefactors/documents/factor/body/breathing_rate.pdf 

片鼻呼吸

①楽な姿勢で座ります。
②右手親指で右の鼻、薬指で左の鼻を閉じます。
③まずは親指を右鼻から外して右鼻から息を吸い、一旦親指で鼻を閉じます。
④次に薬指を鼻から外し左鼻から息を出します。
⑤そのまま同じ左鼻から息を吸ったら、薬指で左鼻を閉じて、今度は親指を右鼻から外して、右鼻から息を出します。

吐く息を長めに、普段よりゆっくりしたペースで呼吸するように意識します。これを繰り返しますが、不安でなければ、目を閉じて、呼吸だけに意識を集中しましょう。

片鼻呼吸に慣れてきたら、もう少しハードな呼吸法にも挑戦してみましょう。

火の呼吸

①楽な姿勢で座ります。
②腹筋に力を入れて一気に鼻から息を吹き出します。
③吸う息は特に意識せず自然に入ってくる空気を吸い込みます。
最初はゆっくりから始め、だんだん早くしていきます。まずは1分に30回程度から始め、60回を目標に速度を上げていきましょう。鼻だけを使ってこの呼吸をするのには限界がありますので、お腹から息を吐き出す意識で、しっかりと腹筋を使い腹式呼吸を心がけるようにします。1回1分でもかなりハードな呼吸なので、体がポカポカしてきたり、腹筋が痛くなったりする場合もありますので、ペースを調整しながら挑戦してみてください。

禁煙に成功したらしたいことはなんですか?考えてみましょう。

ヨガは、ポーズを取る動きのあるものが広く知られていますが、実はインドの伝統的なヨガは瞑想を中心に行います。
瞑想には色々あり、何も考えないで“無”になることを目指す瞑想もあれば、ある事柄についてそのことだけをずっと“考える瞑想“もありますし、ポーズをとるヨガも動く瞑想と言われます。ここでは、タバコを吸う習慣から、吸わない習慣に変えていくことを意識するために、“考える瞑想”をご紹介します。

1日にタバコを何本吸い、1本吸いきるのに何分かけているのか計算したことはありますか。
単純計算で、1本に5分かけていると仮定して、10本で50分、1箱で100分になります。その間、何かをしながらであったりして、ただタバコを吸っているだけの時間ではないかもしれないので、仮にその半分と考えると、どのくらいの時間をタバコにかけていますか。それが1週間分だったらどのくらいになり、1カ月なら、1年なら、どのくらいの時間になり、禁煙したらその時間で何ができると思いますか?
タバコを吸う時間でできる事柄について、考えてみましょう。「空を見上げる」「机を片付ける」「親に電話する」「お茶を淹れる」「映画を見る」「本を読む」……思い浮かべるのは、特別な意味があることでなくても構いません。瞑想中は「~したら楽しい」や「~したら嬉しい」や、「喜ぶ」などの感情は入れません。ただ、行為のみを思い浮かべます。まずはタバコ1本吸う時間で、瞑想してみましょう。

瞑想のやり方

①タイマーをかけて、楽な姿勢で座ります。
②両手は膝や腿の上など、楽な場所に置きます。
③ゆったりと目を閉じて呼吸のペースを徐々にゆっくりにしていきます。
④気持ちが落ち着いてきたら、考える瞑想を始めます。
⑤時間がきたら考えることをやめます。

時間が過ぎても考え続けないようにします。また、考えがネガティブな方向になってしまうようであれば終わる時間にならなくても一旦瞑想を休憩するか、中止します。瞑想をしていると意味もなく涙があふれて止まらなくなる人もますが、そうなった時も一旦中断しましょう。
可能であれば、オフィスなどの禁煙仲間と、話せる範囲で良いので思いついたことを共有してみましょう。

禁煙を始めたら、思いついた何かをすぐに実践するのも良いでしょう。と言っても、すぐに行動に移らなければならないわけではありません。この瞑想を実践するだけでも、すでに行動の習慣は変化しています。意識を変えて、喫煙習慣を新しい習慣に変えていきましょう。

タバコが吸いたくなったらこまめに気軽にオフィスでもヨガを

禁煙中タバコが気になって仕方ない時、そして禁煙が成功した後も、ダイエットと一緒で成功した後、そして継続がとても大切です。
ここでは、食卓やオフィスでも、タバコを吸う時間程度でできる、チェアヨガのご紹介をしたいと思います。体を動かし慣れていない人は無理をしないように、またどの人も全力を出しきるのではなく、半分程度の頑張りで、体のどこに効いているかを意識しながら行います。
それぞれ左右3~5セット程度繰り返し、終わる時は息を吐きながら両手を膝か腿の上に置き、自然な呼吸に戻します。

三日月のポーズ

①椅子に座り、合掌します。
②息を吸いながら、合掌した手を頭の上まで伸ばします。
③息を吐きながら上半身を右に倒します。
④息を吸いながら体を中央に戻します。
⑤息を吐きながら、左に倒します。
⑥息を吸いながら中央に戻します。
最初は、ほんの少しの傾きでも辛いと感じる人もいるかもしれませんが、無理せずほんの少しの傾きから始め、慣れてきたら傾斜を深めたりして、徐々に心地よい体側の伸びを感じていきます。

ツイストポーズ

①右足を上にして足を組んで座ります
②胸を広げて左手を右膝の上に、右手で椅子の背もたれを掴み、息を吐きながら体を右にねじります。
③息を吸いながら体を正面に戻したら足を組み替えます
④左足を上にして足を組んで座ります。
⑤右手を左膝の上に、左手で椅子の背もたれを掴み、息を吐きながら体を左にねじります。
⑥息を吸いながら体を正面に戻します。
体をねじる角度が変わると、その時に見えるものや風景が変化します。何が見えるのかを確認して、体の変化を観察してみましょう。

ねじった椅子のポーズ

①姿勢よく座り、胸の前で合掌します。
②息を吐きながら、右肘が左膝に近づけるように体をねじります。
③数回呼吸する間ポーズをキープした後、息を吸いながら体を正面に戻します。
④息を吐きながら、左肘を右膝に近づけるように体をねじります。
⑤数回呼吸する間ポーズをキープした後、息を吸いながら体を正面に戻します。


いかがでしたでしょうか?ヨガといってもいろいろなやり方があります。今回ご紹介した方法すべてを少しだけ取り入れてもいいですし、どれかひとつを集中的にしても良いので、これなら続けられそうだなというやり方を見つけて、禁煙につなげてください。

※当コラムに掲載されている情報は2019年01月時点のものです。


<< 参考文献 >>

タバコを吸うということは? 日本臨床内科医会
http://www.japha.jp/doc/tabakowosuutoiukotoha.pdf
未成年者を対象とした書式なのですが、タバコが与える体への影響や、習慣になってしまう中毒性についてなど、大人にとっても、とてもわかりやすく説明されています。

厚生労働省の最新タバコ情報
http://www.health-net.or.jp/tobacco/kinnen/kinen04.html
厚生労働省が提示する禁煙時の禁断症状やその解決方法について

禁煙の医学 日本医師会
https://www.med.or.jp/forest/kinen/medical/
日本医師会が発表しているニコチン依存症等、依存について

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プロフィール:沖田京子

PEACEFUL YOGA 主宰
ヨガインストラクター。
ヨガレッスンの他、ストレスマネージメント、
ダイエットなどについてのカウンセリングやWSの開催、執筆等
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カテゴリー : 喫煙と健康

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